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レーザーの知識と安全対策

レーザとは LASER 
(Light Amplification by Stimulated Emission of Radition)

レーザは人工的に作られた特殊な光で、自然光とは 全く性質が異なります。指向性があり、単色性の作用はレンズの集光作用によリパワーが集中し、高密度になります。中には一瞬で金属も溶かしてしまうほどの パワーになることもあります。強力なレーザ光から眼を護るために、レーザ光を正しく理解し、適正な保護具を使用しましょう。

 レーザ光の特徴と眼への危険性レーザ光と一般電球等と・違い
指向性に優れる 白色電球等はあらゆる方向に拡散しますが、レーザ光は指向性があり、拡散せず直線的に発振します。
その為、同じ1ワットの光であっても、レーザ光は一般電球等に比べ、はるかに高いパワーで対象物に到達します。



単色性に優れる一般電球等には様々な光(波長)が混じっており、眼に入った場合でも各波長の水晶体ででの屈折率が異なる為、焦点は1ヶ所では結ばれませんが、レーザ光は単一波長の為、エネルギー密度が高い上、水晶体で集光され、網膜の一点にさらに高密度のエネルギーが到達します。

レーザ光の特徴と眼への危険性(レーザ光の眼への影響)
レーザ光には人が見る事が出来る可視光レーザと、人が見る事が出来ない不可視光レーザがあり、レーザ溶接、溶断、マーカなどの加工機に採用されているレー ザには、炭酸ガス(以下C02)やYAGなど不可視光レーザが多く、さらにハイパワーで危険なレーザもあります。またレーザ波長により眼の損傷部位が異な り、C02レー ザは角膜、YAGレーザは網膜が主に損傷します。眼が損傷した場合、回復機能が低いため永続的な視力障害に陥ってしまいます。

※暴露されるレーザの波長によって傷害部位が異なる。

人 体からの保護の対象になるレーザは、波長180nmから1mm(1,000,000nm)までの範囲に規定CJIS C 6802)されていますが、眼は上図で示すように光の波長域によリ傷害の部位が異なります。不可視域(400nm以下)及び1400nm~1mm (1,000,000nm)では、大部分が角膜の表面で吸収され、一部透過した部分が水晶体で吸収されます。高出力の紫外線レーザが暴露されると光化学作 用により組織が損傷され、短期的には角膜の炎症(火傷)が起こり、長期の暴露では光化学作用により、白内障になる場合もあるといわれています可視光域 (400-700nm)については、すぐに眩しさを感じ、瞬きによる防御反応を示します但し、これには時間的な限界があり、危険を感じて防御反応に出る約 0.25秒の間には、眼にレーザが入ってしまいます。この時間内に眼に人つでも、ほぼ安全と思われるレーザは、おおむねlmW以下の出力が目安になりま す。それ以上の出力では、熱作用と集光作用により網膜が局部的に損傷を受け、永久的な障害を与えるといわれています。
近赤外線域(700-1400nm)では、可視光域「司様に網膜までレーザが達します。特に注意すべき点は不可視域であるため、損傷を受けるまで気が付かず目にとって非常に危険な波長域と言われています。


■レーザ光の安全対策について

必ずレーザ機器のレーザクラスを確認する。レーザ機器を安全に使用するため、JIS (日本工業規格)のC6802「レーザ製品の安全基準」により、クラス分けがされています。ご使用になる機器に必ず表示されています。 レーザ加工機に採用されているレーザは、そのほとんどが「クラス4」と呼ばれる最も危険なレーザーです。厚生労働省通達「レーザー光線による障害の防止対策について」はレーザを用いた作業における安全予防対策の具体的内容を、レーザ機器のクラス別に定めています。 
LinkIcon厚生労働省通達基発第0325002号「レーザー光線による障害の防止対策要綱」